Yoshimatsu Laboratory
Nd:YAG (1号機)
LOTIS TII製 ランプ励起ナノ秒 Nd:YAG レーザー LS-2145
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基本波(1064 nm), 2倍波(532 nm), 4倍波(266 nm)が発振可能
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パルス幅が14-16 nmと長く、アブレーションレーザとして使用
Nd: YAGレーザにおけるエネルギー調整
レーザのエネルギー値は、プルームの状態を決定するPLD法で非常に重要なパラメータである。エネルギー値の制御法として、
1. レーザ本体の条件を一定とし、アッテネータでエネルギーを調整する。
2.レーザ本体の条件で出射エネルギーを調整する。
がある。当研究室では、2の方法を採用している。上図に2w(波長: 532 nm)と4w(波長: 266 nm)におけるフラッシュランプのポンプエネルギーとQ-swtich delayとレーザパワーの関係を示す。4wの場合にはポンプエネルギーを16. 5 Jに固定し、Q-swtich delayを136 ~ 240 µsと変更することで、20~70 mJの範囲でレーザのエネルギーを変調して用いている。
PLD装置における光軸の設計と調整
PLD法では、ターゲットをアブレーションする紫外レーザを外部からview portを通してPLDチャンバーに導入する。当研究室では、左図のような光学系を組んでいる。ミラー、レンズ、view portのダメージを軽減するため、Nd: YAGレーザの直下にx2倍の固定倍率ビームエクスパンダーを配置している。レーザシャッターは第一/第二ミラーの間に設置している。集光レンズ前にはレーザプロファイルを綺麗にするφ9 mmのアパーチャーを設置している。
感熱紙を装着したターゲット機構をチャンバーに導入し、集光レンズの位置を動かすことでレーザ照射面積を変更することができる。焦点位置を0 mmとして、レンズ~70 mmまでを遠ざけた結果を左図に示す。面積が0.3 mmから2.5 mmまで系統的に変化し、面積がレンズ位置の二次関数として良くフィッティングできていることがわかる。
光学系の位置調整は、PLDチャンバー背面のview portから、He-Neレーザを用いて行っている。この方法を用いることで、レンズ位置とレーザ面積の関係が良く再現する。
本光学系を用いた典型的なレーザ条件は0.5 J/cm2 (エネルギー: 7.5 mJ, 面積: 0.15 cm2)である。